2009年7月12日日曜日

教育実習生の研究発表授業参観


少し前の話になりますが・・・
陶芸コース四回生 木野君の研究授業見学の報告です。
研究授業とは教育実習生が実習の経験を生かして実際に授業をするというモノです。
その木野君の勇姿を見るべく○○高校へいざ行かん・・・

で、彼の授業は「ケロクロを体験」というモノでした。
授業を受ける学生さんは「ケロケロ」と言ってふざけていたので、どうなるのかと心配していたのですが・・・

さすが、実習経験が活かされて
怒鳴ることもなく、授業への集中を取り戻していました。(パチパチパチ!素晴らしい。)

さて、以下はダミーの映像です。
授業に感心しすぎて写真取るのを忘れました。

まずは、「ケロケロ」の体験・・・ではなく「ケロクロ」の体験です。
「ケロクロ」とは「蹴ロクロ」と書き、人力でロクロを回します。
「ロクロ」とは陶芸において、器を作る際に用いる回転する道具のことです。
現代においては電気の力で回っていますが、少し前までこのロクロを人力すなわち脚力で回していました。

こんな感じです。





もともとは、人力で以下のように手で回しながら作っていました。



しかし、技術の発展と共に手で回すのではなく、
足で回すことによって、両手を使えるようにしたのです。
その結果、ずいぶんと精巧な焼き物を作ることが可能となり、
すごいスピードで産業として発展しました。
以下の写真は「ケロクロ」の海外モデルです。
まぁ、外車みたいなモノです。







そして、授業も後半となった時に木野君が「斜めロクロ」の解説はじめました。
これは、、写真の様に30度程傾いています。


ジャワ島周辺の独自のスタイルです、理由は定かではありませんが。
多分・・・
女性は常にスカートを履くという習慣のこの地方・・・
そして、ロクロの仕事は女性の仕事であると言うことから推察して・・・
スカートを履きながらロクロ仕事がしやすいようになっている様です。








木野君の解説が続きます。

ジャワ周辺の女の子は皆この「斜めロクロ」にて壺を作る事ができます。
それはなぜかと学生に問います。
無言の学生「・・・」、もう「ケロケロ」という学生はいません。

この地方には、電気も水道もなく、土も粘土質のため植物の栽培にも向いていないので、産業が無く貧しいのです。
そんな、地方にて職業の選択は無く、出来ることをする事が大切なのです。
電気もなく、材料費(粘土)も要らない「斜めロクロ」は彼らの生活の糧なのである。

それに対して、学生の君たちはこれから進学して、職業の選択という未来が待っている。
そのことを今日の授業を等して感じて欲しい! by 木野



いやー、本当に・・・
学生に「選択」という大切さを説く木野君、素晴らしかったです。

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