2012年11月23日金曜日

京都弘道館(陶芸4回生小林航展覧会)見学


陶芸大学院授業で雨の中、弘道館を見学。




陶芸4回生小林航君がパティシエの出石陵磨さんと
弘道館で食・器のコラボ展覧会

<有斐斎 弘道館>

江戸中期の京都を代表する儒者・皆川淇園が
1806年に創立した学門所。淇園は「開物学」という、
易学にもとづく独自で難解な学問を創始しただけでなく、
詩文、書画にも優れた風流人でした。また円山応挙、
与謝蕪村、長沢蘆雪らと親しく交わり書画会をプロデュース
するなど、多くの文化人と親交を結びました。
2009年にマンション計画が立ち上がったことから、
これを保存しようとする研究者や企業人の有志により、
現在の文化活動がはじめられました。
(有斐斎弘道館の案内紙より)



器は小林君のテクスチュアー技法が活かされ、
見るものに時間の流れを感じさせ、
洋菓子は「和」のコンセプト・テイストが加味されて、
会場の精神背景が意識されている食・器・場のコラボ。
展示菓子は見るだけですが、お茶菓子は美味!

各部屋は季節の室礼、思想を意識した説得力のある
コレクションを含めた作品と掛け軸が展示されていた。

例えば、今回のコラボ展をコーディネイトされた
弘道館を支える方や小林君の説明から、茶室では
内の「茶」と外の「然」(自然界)の隔たりとして、
茶室の縁側に丸、三角、四角の板皿並べられていた。
禅の思想からの丸、三角、四角を二つの世界の間に
有するファジイーな領域として結界としたらしい。

・△・□ 
江戸期の禅僧仙厓義梵の墨蹟にも表現されており、
カオス→物質の生成→統合という宇宙のサイクル
システムであるという考え。また天台・真言・禅を。
また宇宙世界構成要素の五大(水・火・地・風<半円>
・空<宝珠形>)を表している。という考えもある。

白黒をはっきり分けるというものでなく、
このグラデイションでの境界は、細胞膜のように息もでき、
生命に必要なものが行き来きできる生物的・東洋的な
結界だと感じる。

祝日の雨の中での、新たなことを学んだ弘道館見学の
2時間でした。H.M




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