2014年2月4日火曜日

都市表層研究所テグラ ワークショップ案内!!


都市表層研究所テグラ 街角タイルの採集と補修

日本のタイルは西洋の影響を受けながら明治時代以降に発展を続けました。
京都では災害の被害が少なかった事で、明治大正期の面影を残しながら、
人々の生活の変化と共に表層を変え、独特なタイルのあふれる都市の景観をつくり出してきました。
本ワークショップでは、その現状をふまえ、タイル物件を軸に、採集と補修を通じて研究していきます。
 

 六条商店街にある米穀店の壁には、施釉された二丁掛けのスクラッチ・タイルが張られている。
今は空き家となり、タイルの一部が壁から剥がれ落ち、その下地の土壁が露出している。
剥がれたタイルは丁寧に窓枠におかれ、張り直されることを待っているようだ。
 京都の市街地を歩いていると、いわゆる〈京町家〉とよばれる木造の建物を目にするが、
意外なほどに建てられた当初の様態を残した物件は少ない。
引き戸や二階の窓にはアルミ製のサッシが入り、土間はガレージとなり、
一階の屋根瓦の上にはエアコンの室外機がおかれている。
住人は建物の外観を保存することではなく、一部を改修しながら、家に住み続けているのである。
近年、そうした京町屋から住人の姿が消えつつあるが、
とりあえずはタイルとコテを持って、それらの壁を補修することからはじめてみたい。
                    都市表層研究所テグラ

概要

講師 |中村 裕太/本間 智希
ゲスト講師  |佐藤 守弘[2月23日(日)トーク]
定員 |各回10名 トークのみ30名
参加費 |第1部(全2回)1,000円/第2部(全2回)1,500円 *トークのみ参加の場合500円
日程 |隔週日曜日 13:00-17:00
申し込み方法|
氏名/郵便番号・住所/電話番号/メールアドレスを明記の上、【tegula2014☆gmail.com】までお申し込み下さい。
*☆を@マークに変えて送信してください
*当日まで受け付けていますが、定員になり次第、締め切らせて頂きます。トークのみのご参加の方は予約不要です。

第1部:タイルの採集と分類
町家、タバコ屋、理髪店、喫茶店などのタイルのほころびに紙をあて、鉛筆でその表皮をフロッタージュする。
2月9日(日) Vol.1 採集_タイル物件のフロッタージュと報告書の作成 会場:HAPSオフィス
2月23日(日) Vol.2-1 分類_タイル物件の報告会 会場:HAPSオフィス
Vol.2-2 トーク「不純な技術–街角タイルと文化の真正性」佐藤守弘(15:00-) 会場:HAPS スタジオ
第2部:タイルの制作と補修
タイルの剥がれた物件やHAPSオフィスに自作のタイルを補修し、建物を飾り立てる。
3月9日(日) Vol.3 制作_タイルの制作 会場:APP ARTS STUDIO
3月23日(日) Vol.4 補修_タイル物件への補修 会場:HAPSオフィス 周辺地域

プロフィール

中村 裕太(なかむら・ゆうた)|

1983年東京生まれ、京都在住。2011年京都精華大学芸術研究科博士後期課程修了。博士(芸術)。博士論文「郊外住居工芸論-大正期の浴室にみる白色タイルの受容-」。京都精華大学・京都造形芸術大学非常勤講師。〈建築工芸〉という視点からタイル、陶磁器などの理論と制作を行なう。最近の展示に「六本木クロッシング2013展:アウト・オブ・ダウト―来たるべき風景のために」森美術館、2013年など。またapplied arts(応用芸術)としての工芸を作り手の視点から読み解き、その制作の方法を探っていく〈APP ARTS STUDIO〉 という教育プログラムを運営。
http://nakamurayuta.jp/http://appartsstudio.tumblr.com/

本間 智希(ほんま・ともき)|

1986年静岡生まれ、東京育ち、京都在住。2013年早稲田大学創造理工学研究科建築学修了。修士(建築学)。在学時、90年前に今和次郎が描いた民家の現在を再訪する瀝青会(れきせいかい)に参加し、『今和次郎「日本の民家」再訪』(平凡社、2012)に図版を掲載。民家研究からデザイン・サーヴェイ、路上観察に至るまでの建築学におけるフィールドワーク史を研究。また、民俗学者宮本常一が主宰した日本観光文化研究所の『あるく みる きく』を蒐集し、当時の関係者を訪ねてオーラルヒストリーを記録するライフワークをスタート。

後見・佐藤 守弘(さとう・もりひろ)|

1966年京都生まれ。京都精華大学デザイン学部教授(芸術学・視覚文化論専攻)。コロンビア大学大学院修士課程修了。同志社大学大学院博士後期課程退学。博士(芸術学)。著書に『トポグラフィの日本近代——江戸泥絵・横浜写真・芸術写真』(青弓社、2011)など。最近の論文に「白昼夢としての京都――『そうだ 京都、行こう。』が約束する未来」(『美術フォーラム21』27号、2013年5月)、「フジヤマの両義性――地理学とピクチャレスク」(『現代思想』41巻14号、2013年10月)など。翻訳にジェフリー・バッチェン『写真のアルケオロジー』(共訳)など。2012年、芸術選奨新人賞(評論等部門)受賞。http://web.kyoto-inet.or.jp/people/b-monkey/




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