皆さん、お待たせしました。
先日無事に終了した、若杉聖子さんのワークショップの3日間の様子を3回に分け、写真てんこ盛りでお伝えしたいと思います。
それではどうぞ〜
初日は、スライドレクチャーもそこそこに、場所をロクロ場へと移していよいよワークショップが始まりました。
レクチャーでも見た作品の、実際の原型と使用型を持ってきてくれたので、実際に手にとって見る事が出来きました。
石膏で出来た原型はしっとりとした質感でもうそれだけでも十分綺麗です。
院生はここぞとばかりにかぶりつくようにしてみています。
型の説明がすんだら、お次ぎは石膏ロクロの準備。
若杉さんが持っているのはカリ石鹸、これを使う事で石膏が張り付きにくくなります。
石膏を使って作業をするときの必需品です。
刷毛を使ってロクロにカリ石鹸をしっかりと塗り付けます。
こんな感じでアワアワさせてから、海綿を使って余分な石けんを拭き取ります。
ロクロの準備ができたら陶芸コースの秘密兵器の登場です。
こちらは真空撹拌機、これを使って石膏を混ぜると石膏の中の空気が抜けて気泡がなくなります。
若杉さんも仕事場に一台持っているそうで、これが無かったら仕事にならないくらい大切なもので、 作家として仕事を始めるときに真っ先に手に入れたのだとか。
石膏が混ざったら先ほどカリ石鹸を塗ったロクロに囲いを付けてそこへ流し込んでいきます。
こんな感じにたぷたぷに入りました。
これは石膏ロクロをするための土台用の石膏です。
いい感じに石膏が固まってきたら、いよいよ石膏用のカンナを使って土台を削りだす作業です。
と思いきや、なんとここまできてロクロが故障するというハプニング!
宮永先生の努力の甲斐もむなしく、無情にも石膏はカチカチになりロクロは一向に動く気配がありません。
ワークショップが始まる前に二回も動作確認をしたというのに!
ファ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!
気を取り直して初めからやり直しです。
こんなハプニングにも若杉さんは笑顔で対応してくれました。
大人です。
いよいよ削りの作業です。
粗衣へ否面を出すために、棒を壁に当てカンナを固定しながら削っていきます。
びゃびゃびゃびゃっと石膏が削れていきます。
だんだんと固くなっていくので、石膏ロクロはスピードが命。
あっという間にするすると土台の姿が見えてきました。
あんなに大きかった石膏の固まりが半分程の大きさに。
真っ白で綺麗な土台が完成しました。
まるでケーキのようですがカチカチなので食べれません。
この土台の段は若杉さんが普段使っている土の収縮率に合わせて、焼き上がったときに7寸9寸など様々な大きさになるように原型が作れるようになっています。
いちいちサイズを測る手間を省く事が出来る優れものです。
こういうところから時間を短縮していくのですね。
石膏ロクロの土台の説明を聞いている宮西さん。
分かっているのか分かっていないのか何やら不思議な表情で若杉さんを見つめています。
ん〜、がんばれ!
出来上がった土台に先ほどと同じようにカリ石鹸を塗っていきます。
この作業を忘れると石膏同士がくっついてとんでもない事になります。
この作業を忘れて何人の学生が涙を流したか分かりません。
それぐらい大事な作業です。
土台の回りに土を巻き土台が動かないよう固定。
形に合わせて囲いをかぶせて石膏を流し込み、いよいよ原型作りの始まりです。
びゃびゃ〜っと削れていく石膏のクズなどものともせず、機械のように正確に石膏を削っていく若杉さん。
淡々と作業をこなしていく無駄の無い姿はとてもスタイリッシュです。
見ている自分も石膏ロクロがやりたくなってくる程のスタイリッシュさ。
だいたいの形が削れたら、当たりをつけていきます。
今回は四つ足の香炉を作ってくれるそう。
カリ石鹸を塗ってあるおかげでポッコンと土台から原型が外れました。
大きなヤスリでまたしてもガシガシ、細かいところはカンナで削っていきます。
豪快かつ繊細に削られていく原型ちゃんは、
あっという間に八角形の香炉の形へと近づいていきます。
初日はレクチャーもあったので大まかな形を出して終了。
細かな作業は二日目へ持ち越しです。
二日目に続づく…
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